wAmadeusm’s diary

わたし自身が調べた広く浅い知識をつらつらと…

「青春失格男と、ビタースイートキャット。」読んでみた

たまたま何かの拍子で目に留まって読んでみた本作。

 

 

まず、総評としてはかなり面白かった!!!

青春不感症、と本作では表現しているが私自身も思い当たるところがあるように、思春期の男性なら経験したことがある人も多いであろうこの感情表現が読んでいて心にささりました。

 

最近のラノベはエロの表現がかなり露骨なものがおおく、本作も非常に露骨でやや受け入れられない部分もあったけれど(学生とかにはこういうエロが受けるんでしょうね笑)、逃避行の部分や主人公やヒロインの擦れた感情の表現の仕方がなんだか懐かしさを感じる何とも味のある表現でとても気に入りました。

なんか昔、砂糖菓子~とかイリヤの空~とか半分の月が~とか読んでいたころのようなラノベ臭が(全然年代バラバラですけど笑)しましたね。

 

気になった点としては、登場人物の心情の表現がラノベっぽくなく割とリアリティを感じたので、ライトノベル特有の非現実的でご都合主義のヒロイン設定、行動、出来事などリアリティのある心情表現にギャップ、違和感を感じてしまった。

特に宮村さんのエロ設定は強引すぎる部分が多々あって、その点がこの作品に浸りきれない部分だったかなあ。。

最近はラノベを読む機会が減ってきていたので、わたしが少しリアルな設定を求めすぎているってのが原因だと思いますけれどね笑 そもそもターゲットの年齢層が中高生の作品にエロ要素は必要条件ですからね。

まあでも大人が読んでも楽しめたからこそ、年寄りの感想としてはこういうこと思っちゃうんですよ笑

 

あと最終的に、主人公の都合のいいように事が収束しすぎて、ヒロイン達ちょっと可哀想じゃない?って思いましたね。

宮村さんはいわゆるヤンデレキャラっぽさがあり、あれでも宮村さんは幸せなんだろうけど、ちょっとあの利用のされ方というか弄ばれ方は可哀想笑 最後に主人公側に宮村さんに対する感情が芽生えた部分が救いってことなんだろうけれど、もう一人のヒロイン西條さんと主人公の体の?関係は続くわけであって宮村さんは表面上の彼女って設定で、なんかいたたまれないなぁ。

その西條さんは西條さんで最終的に主人公の話しに全部合わせるもんだから、只でさえイジメられキャラだったのに恋愛感情が抑えきれず暴走したメンヘラキャラみたいな位置づけになっちゃって、こちらも可哀想。

西條さんとしては母親を安心させられて、他人のことは全て追放出来て万々歳ってことなんだろうけれど。

結局、主人公だけがクラスでのポジションも悪くなってなければ何かを失ったわけでも傷ついたわけでもなくて、本命と愛人どっちもゲットしました~みたいな終わり方だったように感じてしまったのだけれど、ちょっと都合が良すぎませんかねえ?笑

ヒロイン的にはどちらもある程度のハッピーエンドを迎えたってことでいいんだと思うけれど何か納得いかないんですよね~!!!

 

 

とまあ、否定的な感想を多く書いてしまいましたが、やっぱり一番は擦れた感情の表現の仕方がとても印象的で作品の雰囲気がとても満足でした。

凄くいい作品だったからこそ、気に入らなかった部分が目立っちゃうんですよね笑

 

恐らく続刊出るのかな?続きが早く読みたいです!

お願いだから西條さんも宮村さんも幸せにしてあげてくださ~い!(懇願)